アンケートに6711人が回答、実名も300人超
百条委のアンケートは7月31日~8月14日に約9700人の県の全職員に対し行なわれた。Aさんが告発した7つの疑惑を知っているかを問う内容だ。
県関係者は 「対象者の69%の6711人が回答しました。これは想定をはるかに超える数で、知事の行動を問題視する職員がこれほどいるということでしょう。匿名でも構わないのに300人超が実名で答えており、知事周辺からの報復も恐れずに証言しようという人も多いようです」と話す。
8月5日朝までに集まった4568人分の「中間報告」が19日にまとまると、すぐに複数のメディアが内容を報じた。
「Aさんの告発文書にはパワハラの一例として、『県のイベントで公用車から降りて20m歩かされたことに知事が怒って職員を怒鳴り散らした』というものがあり、これはアンケート前から事実と確認されていました。
ほかにも、知事を出迎えた職員にキレ散らかし、エレベーターのボタンを押すために待機していた女性職員が恐怖でボタンをうまく押せなくなった、との目撃談もありましたが、アンケートにはほかにもこうした話が多数、記載されています。アンケートは8月23日の次回百条委員会で正式に公表される見通しです」(県関係者)
報じられたアンケートの回答によると、斎藤知事は「瞬間湯沸かし器」「暴君」と呼ばれていたという。例えば、イベント候補地を訪れた際にエレベーターに乗り損ねて激高、職員に「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」と𠮟りつけたという。
また、知事はエレベーターで待たされると機嫌を損ねるため、県庁には普段から“知事が来るまでエレベーターの扉を開けておく係”が配置されていたという。
公用車での移動中には後部座席からカーナビをのぞき込んで、到着が遅れそうになると怒って助手席のシートを後ろから蹴った、との情報も。
こうしたパワハラは、経験したり見たりして「実際に知っている」と答えた人だけで59人もおり、聞いたことがあるという人は1691人に上っている。
企業や自治体から贈答品を受け取っているとの疑惑についても「実際に知っている」と43人が回答。伝え聞いたという人も903人いる。
この疑惑も、知事側近の産業労働部長がコーヒーメーカーを受け取ったことで兵庫県警からも事情聴取されており、一部は事実であることが明らかになっている。