数少ない味方は石破氏の「敵の敵」? 

それでも、出馬を断念した前回とは異なり、今回20人の推薦人を確保できたのは、心強い援軍が現れたからだ。

「国民人気と論戦が武器の石破氏にとって、40代の小林鷹之前経済安保相は手ごわい存在。小林氏は刷新感をアピールできて党員票も見込めるうえ、元財務官僚だけに政策にも通じています。

ですが、小林氏は二階派に所属していたにもかかわらず『脱派閥』を訴え、二階派幹部によく思われていません。二階派で事務総長を務めてきた武田良太氏が、小林潰しを画策し、石破氏の推薦人集めを手伝っているそうです」(自民党関係者)

武田良太氏(本人Facebookより)
武田良太氏(本人Facebookより)

もともと岸田政権下で非主流派に転落した二階派は、石破氏が開催する勉強会に所属議員を参加者として送り込むなど、石破氏とは一定の関係を維持してきた。

7月には石破氏、菅義偉前首相、武田氏が会食。その場で石破氏からの総裁選での支援の依頼はなく、菅氏や武田氏にとっては肩透かしだったというが、こうした関係が功を奏して石破氏の「敵の敵」が味方についてくれたというわけだ。