新卒者からの退職代行依頼は100件越え

退職する際は自分で直接申し出るのが社会人としての礼儀――近ごろ、この常識は揺らぎつつある。

本人に代わって退職の意向を企業に伝える退職代行サービスを提供する「退職代行モームリ」のX公式アカウントのポストが話題となった。そのポストによると、なんと入社初日の4月1から4月4日までの期間で、新卒者計17名の退職を確定させたという。

その後のポストでも、退職者の情報が随時発信されているが、4月19日には、退職代行への依頼は871件、そのうち新卒者からの依頼は135件で、全体の15.5%に上っているそうだ。

新卒者の早期辞職で最近報じられて話題となったのは、缶詰などで知られる大手食品会社の「いなば食品株式会社」の件だ。同社の2024年度入社の一般職の新入社員19名のうち少なくとも17名が入社を辞退したという。これらの新入社員が退職代行を利用したかどうかは定かではないが、このように最近では新卒者の早期退職が目立っているのだ。

退職代行が認知され始めたのは2019年ごろだといわれているが、現在需要がますます拡大している背景にはどういった事情があるのだろうか。また新卒者が早期に退職してしまう要因とは何なのだろうか。

実際に今年4月に退職代行を使って退職したSさんと、「退職代行モームリ」を運営する株式会社アルバトロス代表の谷本慎二氏に話を聞いた。

「退職代行モームリ」には、100件以上の新卒者からの依頼が…
「退職代行モームリ」には、100件以上の新卒者からの依頼が…
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