保護者に聞いたリアルな「令和のプール事情」 

各都道府県の教育委員会では、プールの授業について大まかなガイドラインは定められているものの、細かいルールに関しては、学校独自の判断に委ねられているケースが多いことがわかった。

そこで♯1同様に、タワーマンションが立ち並ぶ二子玉川駅周辺で、小学生の子を持つ保護者を対象に街頭アンケートを行い、学校の実態を聞いてみた。まずは、洗眼器の設置・利用についてだ。

●40代専業主婦・小2男子の母親

そもそも、学校のプールに洗眼器が設置されていないみたいです。プールの授業がある日は、水着と一緒にゴーグルを持って行くのがきまりになっています。ゴーグルで目を保護しているから、目を洗う必要はないと思います。私が小さい頃はゴーグルも禁止されていましたが随分変わりました。

●30代パート・小2男子の母親

うちの子の学校には、今でもプールサイドに洗眼器があるみたいです。校舎が古いからかもしれないですね。息子は『先生に目を洗っちゃダメって言われてないから、いつもプールのあとは友だちと一緒に目を洗っている』と言っていました。目を洗うことは強制も禁止もされておらず、洗いたい子だけ洗っているみたいです。

●40代自営業・小6女子の母親

娘からは学校のプールのときに目を洗っていると聞いたことがないので、洗眼器はないんだと思います。最近はコンタクトレンズをつけている小学生もいるし、目を洗う必要はないと思います。

これまで感染症予防のために利用されていた洗眼器だが、現在一般的には使われていないようだ
これまで感染症予防のために利用されていた洗眼器だが、現在一般的には使われていないようだ

次に、身体を消毒するための腰洗い槽についても聞いてみた。

●40代専業主婦・小4女子の母親

プールの前後にシャワーを浴びることはありますが、腰洗い槽に入ることはないそうです。うちの子は腰洗い槽の存在自体、知らないと思います。そもそも学校に設置されていないんじゃないかなぁと思います。 

●30代専業主婦・小4女子の母親

私が子どものときはありましたが、アトピーで入れない子がクラスに2〜3人いました。腰洗い槽がなくなったのは、そういった子への配慮だと思います。子どもの肌は敏感なので、腰洗い槽に入ったらアトピーでなくても肌荒れしてしまいそうですよね。

腰洗い槽が廃止された理由としては、「シャワーを浴びれば、衛生的に問題ないから」だという
腰洗い槽が廃止された理由としては、「シャワーを浴びれば、衛生的に問題ないから」だという
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最後に、プールの授業で暑さ対策がどのように行われているのだろうか。

●40代専業主婦・小5男子の母親

今年はプールが中止になることが2回ほどありましたが、それは学校側が水温を測って判断していると思います。何度からがダメだとか、具体的な数値は言われていません。

●40代専業主婦・小4女子の母親

うちの子が通っている学校は、屋内プールなのでラッシュガードを着ている子も日焼け止めを塗っている子もいません。中止になることもほぼないと思います。

●40代専業主婦・小4男子の母親

ラッシュガードは着ても大丈夫みたいですけど、うちの子には着せてないです。『32度超えたらプールに入らせてもらえない』と息子は言っていました。

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昭和から平成、令和と時代が移り変わり、利用上のルールも変化してきた小学校のプール事情。児童の健康・安全を第一に、今後も柔軟な対応を期待したい。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班