炎天下でプールサイドを裸足で走らされヤケド

都内の教育委員会への取材を通して、「令和のプール事情」は学校や子どもの実態に合わせて多様化してきていることがわかった。

そんな中、熊本県人吉市の中学校で生徒たちが炎天下のプールサイドを裸足で走らされ、一部の生徒が足の裏をヤケドしたことが判明し、現在話題になっている。

人吉市教育委員会によると、今月19日、水泳の授業に一部の生徒が遅れたことから、20代の体育教諭が連帯責任として見学を含む同じクラスの生徒26人全員にプールサイドを走らせたとのことだ。

ネット上では、この対応について「時代遅れのスパルタ教育だ!」「アップデートがまったくされてない」などと批判が相次いでいる。

プール利用に関する細かいルールは、学校ごとの判断に委ねられている
プール利用に関する細かいルールは、学校ごとの判断に委ねられている

本件について、熊本県人吉市教育委員会の担当者はこう語る。

「その学校では、通常の準備運動として、ふだんから裸足でプールの周りを2周走らせていたとのことです。今回、授業に遅れた生徒がいたため、5周に増やしたところ、ヤケドによる水ぶくれや痛みを発症した生徒がいたと報告を受けています。いまだに痛みが残っていたり、軟膏を塗って生活していたりする生徒もいるとのことです。

暑い日はヤケド防止のために、通常はプールサイドではビーチサンダルを履かせたり、授業の前に水を撒いたりするなどの対応が取られています。また、基本的には、安全のためにプールサイドは走らないように指導しています。

県が出しているガイドラインに細かいルールは明記されていないため、年度ごとに各学校の職員会議でプールに関するルールが決められます。そのため、学校によって若干ルールに違いがあります」(熊本県人吉市教育委員会・担当者)