日傘とネッククーラーで登校する子どもたち
教師にとっても想像以上に過酷だった水泳の授業。毎年、プールの水を出しっぱなしにした教師が、多額の損害賠償を請求されるというニュースが話題になるが、教師からすると、ここまでリスクしかない水泳の授業など、もはや廃止にしてほしいと思うことだろう。
実際、設備の老朽化などを理由に、全国の小・中学校で水泳の授業を廃止するところが増えている。
また、水泳の授業以外にも、教師は日々、この記録的な暑さの対策に追われているという。
「5年以上前から熱中症指数を測って、昼休みの外遊びを制限、屋外での体育の規制、行事の日程の変更などをしていますね。体育館で行う体育の授業では、大型扇風機を入れて、少しでも空気が入れ替わるようにしたり、こまめに水分補給をうながしたりしています。
また、気温が高い日は、ドッジボールやマットといった激しい運動をさせないようにして、あまりにも暑い日は、保健の授業に代えることもしています。
登下校のときは、ネッククーラーや日傘の許可をしていますし、あとはスポーツドリンク、凍らせたペットボトルもOK。学校には塩分チャージのタブレットを常備してますね。日によっては1時間ごと熱中症指数を計って、昼休みに必要に応じて放送を入れるなどしています」
ただでさえ、過労が問題視されている小学校教師たちを悩ます酷暑対策。夏休みの期間を長くするなど、根本的な改革が必要になってくるかもしれない。
取材・文/集英社オンライン編集部