毛細血管がゴースト化する3つの生活習慣
毛細血管がゴースト化する生活習慣として、次の三つがあげられます。
①運動不足
運動が不足すると、まずは大きな血管の血行が悪くなり、血液が毛細血管まで行き届かなくなりがちです。
大きな血管のいちばん内側には内皮細胞という1層の細胞があり、ここからは血管弾力性を保つため、ガスである一酸化窒素(NO)が放出されています。運動不足になるとNOの放出が少なくなることから、毛細血管までの血流が悪くなると考えられます。
②太りすぎ
へその高さで測定するウエスト周囲径が、男性で85センチメートル以上、女性で90センチメートル以上の人は「内臓脂肪型肥満」と判定されます(正確には、腹部CTによるへその高さでの測定が必要です)。
内臓脂肪型肥満の場合、内臓脂肪から放出される、体に悪影響をおよぼすホルモンが血圧を高めたり、血糖のコントロールを悪くしたり、血液のサラサラ度を下げたりするなどして、最終的に毛細血管への負担を増加させると考えられます。
③食べすぎ・飲みすぎ
これは肥満の原因になりますので、②の説明と同じメカニズムで悪くなることがあります。
さらには、糖分、脂質、アルコールを過剰に摂取した際には、体内で生成されるアルデヒド基が原因となって、老化促進物質の一つである「終末糖化産物」(AGEs)が生成されます。
AGEsは大きな血管ばかりでなく、毛細血管の細胞を傷つけることで「ゴースト血管」が進行する可能性が高まります。