混ぜ合う文化と無臭文化
ーー社会人であっても、学生であっても直接的に伝えることは難しいですよね。ちなみに日本人より体臭が強いといわれる海外では、においに対しての考え方が異なるのでしょうか?
海外ですと自分のにおいに香水をプラスして、香りのマッチングを楽しんだり、オリジナルの香りを作ったりするカルチャーがありますよね。
たとえばフランスなどの古くから香水文化が定着している国々では、自身の体臭に香水の香りをまとって個性を出す、といったことが日常的に行われています。
一方で、近代の日本では無臭や無色透明なものを求めていく傾向が強いと、とある心理学の教授からお聞きしたことがあります。
もちろん欧米でも制汗剤が古くから販売されているので、一概には言えないのですが、傾向として日本には「まずはにおいをゼロにする」といった考えを持つ人が多いですね。
ーーアジアの中でも、国ごとに制汗剤のニーズは異なるのでしょうか?
弊社はアジア諸国でも製品を販売しているのですが、たとえば東アジアと東南アジアでは少しニーズが変わってきます。インドネシアなどの東南アジアでは、フレグランス以外にも、比較的香りの強いウォータータイプやスプレータイプの制汗剤が人気です。
どうしても無臭を求めがちな日本では、他人のにおいに対して敏感になってしまうのかもしれないですね。