モンストを海外に根づかせようと苦心したミクシィ(MIXI)

日本のモバイルゲームの主役は、ガチャを課金ポイントとしたガチャゲーだ。しかし、これは日本独自の文化で、ガラパゴス化している。そのため、モバイルゲームを開発する会社の多くは、日本に封じ込められている。

市場調査を行うアスマークの「【日・米・中】ソーシャルゲームに関する調査」によると、日本人がモバイルゲームで重視する上で77%と高い比率を占めるのが「キャラクター」だ。更に「操作性の良さ」が73%と大きな比重を占める。

その一方で、アメリカや中国は「グラフィックの質の高さ」や「エンターテイメント性」を求める。

日本では特定のキャラクターに課金をする“推し活”と呼ばれる文化が定着しているが、それがモバイルゲームにも当てはまるのだ。

しかも、操作性が良く簡単に遊べるものを求めているため、課金とガチャでキャラクターの収集や育成を行うガチャゲーが市場に最適化した。

グラフィックやエンターテイメント性の高さを求めるアメリカや中国は、戦略的にゲームを進行させることに面白みを感じている。課金でキャラクターの育成を楽しむ日本のゲーム文化とはまるで違うのだ。

写真/shutterstock
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ミクシィの「モンスターストライク」は中国やアメリカなど、海外進出を何度も試みている。しかし、撤退を重ねているのが現実だ。

ミクシィは業績の膠着状態を打開するため、インドへの進出をぶち上げた。しかし、ガラパゴス化した日本のガチャゲーを海外で定着させるのは難易度が高い。

ゲームで海外展開を行う際、現地の文化や風俗などに適合させるローカライズという工程を経るが、その領域を遥かに超えているように見える。日本とはモバイルゲームの楽しみ方が異なるからだ。