足関節が硬いと怪我のリスクや腰痛、むくみにつながる

足関節が硬くなる原因は、いくつか挙げられますが、よく言われているのが生活様式の欧米化です。昭和の時代は畳の部屋がどの家庭にもあり、和式トイレが多かったので、生活の中に正座やしゃがむ動作が自然に組み込まれていて足関節をよく動かすため、柔軟性が保たれていました。

ですが、現代は椅子に座る欧米の生活様式に変わっていき、そういった動作をすることが少なくなりました。
そのため、足関節が硬くなり、深くしゃがむ動作ができない人が多くなっているのです。
本来、関節の柔軟性がある子どもでさえ、しゃがめずに和式トイレで用を足せないという相談にこられる患者さんもいます。

さらにヒールやサンダルなどの靴の影響もあります。ヒールやサンダルはかかとが不安定になり、しっかり蹴り出して歩くことができず、足首の衰えにつながるのです。

また、足関節が硬いと怪我やさまざまな不調に繋がります。

足関節に柔軟性がないことで、スポーツなど運動時の衝撃吸収ができず、捻挫や転倒、骨折などのリスクが高くなります。さらに足裏のアーチが崩れやすくなるため、偏平足になり、正しい姿勢をキープしづらくなります。そうなると膝や腰に負担がかかり、膝痛や腰痛にも影響します。

また、足首の動きがスムーズにいかないことで外反母趾や巻き爪にもなりやすいです。

さらに足関節の硬さは、ふくらはぎや脛の筋肉にも関係しているため、ふくらはぎの筋肉の役目である下半身の血流を心臓に送ることに影響し、血流が悪くなります。そうなると、むくみや冷えに繋がってしまうのです。

足首の硬さはむくみや冷えの原因に
足首の硬さはむくみや冷えの原因に

このように、深くしゃがめないことは、さまざまな不調と繋がるため、足関節の柔軟性は重要なのです。