結局、初任給の正しい使い道とは
こうしてエリートニートさんは、2年で借金200万円を全額返済することに成功した。殺人的なスケジュールを組んだのは、借金を返すためという理由はもちろんだが、それと同時に、「ギャンブルする時間をとれなくするため」という理由もあった。この2年間、ギャンブルから離れることで、依存症も治っていき、今は賭け金を遊び程度に抑えることができているそうだ。
そんな大変な日々を送ったエリートニートさんだが、なぜ新社会人に「とりあえず全額ギャンブルに注ぎ込め」と力説するのだろうか。
「親御さんに初任給で恩を返すというのも、もちろん正しいと思います。ただ、私からすると、親に恩(お金、食事、物)を返すよりも、自分のために使ったほうが今後の仕事のモチベーションという意味で、若手の人たちが頑張れるのではないかと思ったのです。それがギャンブルじゃなくてもなんでもいいです。
車のローンを組む、20万近くする趣味のグッズを手に入れる、好きなアーティストのライブ遠征をする、そういうことがこれからの仕事への意欲になると思ったのです。私はそれがギャンブルだったのと、そもそもこのXのアカウントがギャンブルアカウントだったので、そういった発言をしました。私が今、社会人1年目なら、やはりギャンブルに注ぎ込みます」
初任給を何に使うかで、今後の人生が大きく変わることもある。そうした意味では、競馬に賭けなくても人生自体がギャンブルなのだ。これから初任給が入る、まだ使っていない、という新社会人たちは、何にベットするのだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部