1000万円プレイヤーは激減
昨年12月、新宿区役所で吉住健一新宿区長と、歌舞伎町に存在する約300店舗のうち220店舗が加盟する13のホストグループ店の経営者たちが連絡会に参加。
度重なる悪質ホスト報道を受けたことから「今年4月までに売掛金による支払いの廃止」の方針を示した。それとともに、すでにある売掛金も行政などと連携して対応し、親族など第三者から取り立てないことや、今年1月からは20歳未満の新規客の入店を断るといった自主ルールをつくったことを明らかにしていた。
4月上旬、この連絡会に参加したグループ店の関係者は話す。
「売掛金はこれまでホストと客の信頼関係によってほぼ制限なく掛けられたものでしたが、連絡会で示された方針に則し、今年1月から段階的に売掛金の割合を減らし、4月からは全廃というかたちをとっています。
当店では売掛金の残額が残っているお客さまは現時点で0。昨今の客引きへの取り締まり強化を鑑みて外販(ホストクラブ専門のキャッチ)も使っておらず、昨年同期比で売上はかなり下がりました。どこのホストクラブも同じだと思います」
売掛はホストが強要しているイメージを持たれがちだが、「『“掛け”してくれないともう店に来れない』などと客に頼まれるから仕方なくのケースもあった」(某大手グループ店のホスト)ようで、それが店の売上に大きく貢献していた。そのため、あるホストクラブ代表は「1000万円プレイヤーが激減しました……」と肩を落とす。
4月になって歌舞伎町を訪れると、「売掛 辞めました」という看板がデカデカと掲げられていたりと、たしかに業界の意識の変化を見ることができる。
しかし、「いやいや! 4月になっても売掛は名前を変えて横行してます!」と話すのはホストクラブ歴3年のA子さん(28)だ。