#1

「この日は失敗は許されない」と精力剤をつかうホストも…

クリスマスイブの12月24日、時刻は深夜1時すぎ。この時間になると、これからアフターに向かうであろうホストたちが一斉に街へ繰り出していく。「どこのホテルだっけ?」と電話しながらホテル街に消えていく者もいれば、大通りで女性と合流してからタクシーに乗り込む者もいて、それぞれの”聖夜”が始まろうとしている。

ホテル街を往復するサンタ姿のホストとみられる男性(撮影/集英社オンライン)
ホテル街を往復するサンタ姿のホストとみられる男性(撮影/集英社オンライン)
すべての画像を見る

しかしホストにとって、このクリスマスの2日間はなかなか大変なようだ。ホストクラブに15年以上通っているという30代女性はこう語る。

「クリスマスは一年で一番ホストクラブが盛り上がりますが、そのぶんホストたちにとってはかなりのハードワーク。なんせ店内では姫(お客さん)たちが注文した大量のシャンパンを飲まないといけないし、そこから姫たちのアフターに朝まで付き合わないといけない。体力的にもかなりツラいはずです」

とくにホストたちを悩ませるのが、アフターでラブホテルに行くときだという。前編でも紹介したとおり、クリスマスはアフターで体の関係を求める女性客も多いため、体のコンディションを整える必要があるという。

「ベロベロに酔っぱらった状態で、しかも疲労が重なると下半身の勃ちも悪くなってしまう。当然、いざというときに下半身が使いモノにならなかったら姫たちに愛想を尽かされてしまうので、失敗は許されない。そこで『バイアグラ』などの精力剤をつかうことでその場をしのぐホストも少なくありません」(同)

歌舞伎町で酔いつぶれた女性(撮影/集英社オンライン)
歌舞伎町で酔いつぶれた女性(撮影/集英社オンライン)

事実、この日もアフターに向かう道すがら、深夜まで営業している薬局に立ち寄るホストもポツポツと見受けられた。しかし、この日はまさかの定休日。同僚に向かって「いやマジか、今日休みだってさ!」と話していた20代ホストに声をかけると、こう答えた。

「いやー、これからアフターなんすよ。女の子抱かなきゃいけないんすけど、酔いすぎて勃ちそうになくて(笑)。なんでこういう日に限って薬局休みなんすかね。こうなったらどうにか自力で勃たせるしかないっすね」