集団で問題にアプローチする「奥義集団の型」
■ステップ1■
問題点または懸念→パワフルな質問で表現する
例:「どのようにすれば、目標を達成するために、日々の業務のパフォーマンスにブレークスルーをもたらせるか」
まずは問題を、「どのようにすれば○○できるだろうか?」のかたちにする。
この文章のつくり方しだいで答えの質が変わる。
ここでパワフルな質問文ができれば、この型は半分成功している。
■ステップ2■
現時点での状況→(データ/事実/何が起こったか?/何を感じとれるか、観察できるか?)
例:「私の主張では競合製品の価格のほうが安い」
「私の主張では納期が守られないことがある」
このステップでは問題の周りでどんな現状があるかを10分程度で15個ほど挙げる。
ここでのポイントは、現状に対するオピニオンが違っていても、それについてはディスカッションをしない。
そこで「『私の主張では......』で言う」というルールにすると、自分と違うオピニオンが出ても反発感が起こりにくい。
実はこのステップが終わった時点で、成功か失敗かは90%以上確定している。
このステップがうまくいっていると、解決策が勝手に出てくるのだ。
■ステップ3■
提案、代替案、創造的な解決策、検討の可能性
例:「私の提案は......」
ステップ2がうまくいくと、とても不思議なことに解決策がいろいろ思い浮かぶ。そこで、このステップで、提案をシェアする。
ここでも同じように「私の提案......」で始めると、背反する意見や、違う意見での不必要なディスカッションが起こりにくい。
■ステップ4■
アクション――成功の定義が決まっているコミットメント(いつまで?質?量? 誰がどのようにして知るか?等)
例:「私はリクエストがあります(何々してもらえますか?)」
「私は約束します」
ステップ3ではいろいろとナイスなアイデアが出てくるのだが、要はアクションが起こされるかどうかである。
ステップ3の中のアイデアから、リーダーがやるものとやらないものを決めて、アクションを起こすのが適当な人に「XXさんYYまでにZZといったアクションを起こしてください」とリクエストをする。
リクエストされた当人はYESでもNOでも、またそれについて交渉してもかまわない。そこでYESが出ることによって、アクションが約束される。
文/大橋禅太郎 画像/shutterstock
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