保育園の先生に見せてあげたくて
次の写真は息子が5歳のときに撮った花火大会の写真です。中判のデジタルカメラで2㎏ちかくあって子どもには重かったはずです。手持ちで撮影していたからブレてるんだけど、この写真をプリントしてほしいと子どもにお願いされました。
理由を聞くと保育園の先生に見せてあげたくて撮ったそうです。写真は誰かに伝えたくて撮ります。誰かに何かを伝えたいから撮ります。ぼくは写真の本質を5歳の息子から教わったような気持ちになりました。
写真はかんたんです。誰でも撮れる。むずかしくしようと思ったらどこまでもむずかしくできるけど、かんたんにしようと思ったらどこまでもかんたんにできます。まずはかんたんにいきましょう。
文・写真/幡野広志 (すべて書籍『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』より)












