目的によっては「書いて覚える」が適している

英単語は学習者の目的や伸ばしたいスキルによって、自分に合う勉強方法も異なってきそうである。そこで下記の3つの学習者像別に、森氏がおすすめする勉強方法について解説していただこう。

≪(1)TOEICや共通テストで高得点を取りたい人≫

≪(2)英語圏の方々と英会話をしたい人≫

≪(3)英会話に加え、チャットやメールでも英語で話したい人≫

「(1)は、短時間で英文を大量に読みとく力が問われますので、単語を見て瞬時に理解できるトレーニングをしましょう。単語帳やアプリを利用するのはもちろん、単語の語源、コアイメージに注目し、ほかの語との連想を意識すると覚えやすいと思います。また多読中に文脈を意識して単語の意味を考えてみると、単語のイメージが浮かびやすいでしょう。

(2)は、コミュニケーション中に文字を挟むわけではないので、書いて覚える必要性はさほどないです。特に会話を交わすためには、単語がまとまった定型表現の習得もよいとされているので、それを勉強しておくといいでしょう。

(3)は、話すだけでなく、書いて伝えることが大切になるので、とりあえず単語や英文を書いてみましょう。ただし機械的に文字を繰り返し書いているだけでは効果は薄いため、意味や発音、つづり字を意識してみてください。英訳、和訳を書いてみて、テストのように答え合わせしてみると理解も深まるはずなので、おすすめです」

グーグル渾身、驚異のAI機能! 「Google Pixel 8」が冬のスマホ買い替え筆頭候補なワケ_05
すべての画像を見る

ただ、こういった勉強法はあくまでも目安とのこと。

「結局は人それぞれで自分に合ったやり方が違うので、いろいろな勉強方法を試してみるのが英単語学習の近道です。単語力は英語力の土台なので、自分に合う勉強方法を見つけたほうが、長い目で見ると、学習者本人のためになるはず。英語学習は急がば回れ的なもので、効率よりも効果を求めたほうが、英語の理解がより深まるでしょう」

取材・文/文月/A4studio