現場では座長としてリード
──撮影現場ではムードメーカーだったと聞いています。やはり座長としてリードしなければという思いがありましたか?
重岡大毅(以下、同)自然と座長っぽくなっちゃうんですよ(笑)。撮影の最初のころ、クラスに知らん人たちが集まっている感じだったんです。これから撮影でずっと一緒にいる仲間なわけやから、居心地いいクラスにしたいじゃないですか。それぞれが仲よくなるきっかけを探していると思ったんで「しゃべろうよ!」というノリでいきました。殺伐とした現場でいい作品は生まれないと思うので。
──確かにそうですね。
中でも、僕は目立つほうだったかもしれない。声がでかいし、口でかいし、歯も多いし、関西人やし(笑)。いつも現場でにぎやかなので、そのうちどこかの現場で「うるさい!」と雷を落とされるかもしれません。でも僕は、人と会って話したりしているときのほうが楽だし、まあ基本的にチャカチャカしているのが好き(笑)。
──映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、主演を賭けた最終オーディションとして招待された7人の俳優たちが、演じるシナリオ通りにひとりずつ消えていくサスペンス・エンターテインメントです。今回はどのように役に向き合いましたか?
合宿に集まった俳優のうち、僕が演じた久我和幸だけが唯一、劇団水滸に所属していないので、まずは部外者であることが役作りのとっかかりになりました。
僕はWEST.というアイドルグループのメンバーなので、映画やドラマの仕事に入るときは、俳優1本でやっている方たちの現場に飛び込んでいくという感覚です。その感覚をそのまま久我役に活かそうと思いました。
──どのように活かしていったのでしょう。
久我は間宮祥太朗くん演じる劇団水滸のスター俳優・本多雄一に憧れていますが、自分にとっての憧れの人は誰だろうと想像しました。
例えば歌番組で憧れのアーティストと共演したとき、臆せずパフォーマンスできるだろうかと考えたんです。正解かどうかわからないのですが、これが僕のやり方です。
──ちなみに重岡さんの憧れの世界は?
僕の場合は音楽の世界に憧れの人が多いです。自分が尊敬するアーティストの方たちに近づきたいし、認められたい気持ちがあります。サザンオールスターズには認められたいですね(笑)。