相手の希望を充実させる方向でアシストする

一方、僕からすれば、トヨタとホンダの二者択一にした時点で、すでに50%勝ちなんですよね。後は「トヨタかホンダ、どっちにすべきかな? 俺はトヨタだと思うんだけど」ということを、いかに相手に言わせるかです。そこで話をしながら相手のニーズをつかみ、それに見合う形でトヨタの利点を伝えていくわけです。

ちなみに話の途中で、「実は僕はホンダが好きなんですよね」といった自分の立場からすると不利になるような情報を入れるのもよいと思います。

むやみにトヨタを勧めなかった時点で正直な人という印象を与え、相手は僕のことを信用してくれるかもしれません。

話の主導権は“下から握る”!? ひろゆきが指南する「相手が思い通りに動く伝え方」の極意。_2
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この方法は仕事だけでなく、日常的にも使えます。

たとえば、「今日は夕飯の支度をしたくない」と思っている奥さんがいたとします。

そこでいきなり「ご飯作りたくないから、外食にしたい」と言うと、家でのんびりしたい夫から反発されるかもしれません。

だったら、

「今日の夕飯、何食べたい?」

「なんでもいい」

「そういえばこの間、久しぶりに辛いものが食べたくなった、って言ってたよね」

「ああ、たまに食べたくなるんだよね」

「近所に、辛いタンタンメンを出すお店ができたみたいなんだけど、行ってみない?」

「あ、いいね」

といったように、夫の夕飯を充実させる方向にアシストしていくと、自分の希望も達せられるのではないでしょうか。

文/ひろゆき

#2 〈ひろゆきが指南〉「その仕事、儲からないけどやったほうがいいかもね」と上司にいわせる伝え方の極意

ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に負けない話し方を教えてください!
ひろゆき (著)
話の主導権は“下から握る”!? ひろゆきが指南する「相手が思い通りに動く伝え方」の極意。_3
2023/12/7
¥1,760
256ページ
ISBN:978-4763141002
本当は、勝たないからこそうまくいく
「論破」より強い「話し方」の技術!


「何か言われて言い返せない」
「自分のほうがいい意見だと思うのに、他の人の意見ばかり通る」
「どうやって説明しても、相手に言い負かされてしまう」
「会議でうまく自分の意見が言えない」
「結局、どこでも、声が大きい人が強いんですよね……」

そんなことを一回でも思った方に、「論破王」としても知られるひろゆきさんが、とっておきの方法を紹介します! そのポイントの一つは、「勝とうとしないこと」。

人間関係に波風を立てず、本当のあなたの目的を達成させるために、仕事でも、日常でも、使える方法が満載です!

【目次より】
はじめに 僕が日常生活では議論で勝とうとしない理由
第1章 多くの人は「話す前」から負けている —— タイプ別 相手に負けない方法
第2章 勝とうとしなくても、相手が思い通りに動く方法 —— 強く出なくても人を動かす言い方があります
第3章 嫌われずに断わる方法 —— 本当は好かれる、上手な「わがまま」の伝え方
第4章 「聞く」ことが最大の戦略である —— 相手を動かすために一番大切なこと
第5章 実践:負けない方法
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