ポールダンスのイメージを変えたかった
──ポールダンスを題材にしたアニメはとても新鮮でした。KAORI先生が携わることになった経緯は?
私の知り合いが製作に携わっているエイベックスさんと関わりがあり、3年くらい前にお話をいただきました。ポールダンスに挑戦する女の子たちの物語を描きたいとのことだったので、まずは私の生徒の小学生〜高校生に協力してもらい、ポールダンスに対する思いについて監督さんたちとお話をしてもらいました。
あとはスタジオの発表会にも2回ほど見に来ていただき、そこからキャラクター造形に落とし込んでくださったそうです。
──KAORI先生はダンスの監修だけでなく、モーションキャプチャーでキャラクターのダンスを踊ったそうですね。
TRANSFORMNIGHTVol.19
— KAORI (@KAORIPOLE) November 29, 2023
劇場版ポールプリンセス!!
スペシャルSHOW🩷
チーム エルダンジュ
👘蒼唯ノア 👘
振付&モーションダンサー
KAORI@polpri_staff #ポルプリ#ポールダンス pic.twitter.com/pzBT1BDSj5
私が担当したのは、“エルダンジュ”というチームに所属する蒼唯ノア。彼女は日本舞踊の家元に生まれた設定です。実は私も母が日本舞踊の先生で、子供のころから日舞の経験があったので担当させていただきました。
──わ、それは意外です!
私自身、着物で踊るショーをよくしていまして。資料として映像を提出していたので、ノアのキャラクターに組み込んでいただけたと思います。ほかにもバレエの経験があるキャラクターなど、それぞれに合ったダンサーを、私の教室の講師や大会のチャンピオンからチョイスして、モーションキャプチャーで踊ってもらっています。
──劇中では爽やかな青春ストーリーが描かれますが、やはりポールダンスと聞いてイメージするのは「セクシー」な側面です。
私が踊り始めた20数年前でも、日本でポールダンスといえばセクシーなイメージだったと思います。当時都内にはポールを使ってショーをしているお店が何軒かありましたが、女性や子どもが見に行けるお店ではありませんでした。今もそういうお店はあるので、そのイメージが根強いと思います。
もちろん、セクシーさや妖艶さもポールダンスの魅力のひとつです。ただ、アニメのお話をいただいたときに、そういったイメージだけが先行してしまうのは嫌だという思いがありました。
──先生がポールダンスに出会ったきっかけは?
前職は看護師なのですが、当時ファッションショーのモデルもしていまして。バーレスクをコンセプトにしたショーに出演したときに、「ランウェイの先にあるポールで何かをして帰って来い」と言われたんですね。
ポーズを取ることはなんとなくできるんですけど、それじゃあつまらないなと思って。見よう見まねでポールダンスをしてみたら、「ポールダンスってかっこいいんだね」と言われて。それ以降、クラブやレストランで踊る機会が増えていったんです。
──では、独学で?
海外のミュージックビデオに出てくるダンサーたちの動きをマネたり。あとは実際にポールダンスのショーをしている方のお店に行って教えてもらいました。