立憲・共産の参院議員は280万円を自主返納せず?
だが、こうした立憲や共産の批判に対して、永田町からは冷ややかな「ブーメラン」も飛んでいる。
維新の中堅議員は、こうあきれる。
「ほとんどの立憲や共産の参院議員は、ほんまは月7万7000円を3年間自主返納するはずやったのに、返さずに3年間やり過ごしとるで。あいつら、口だけや」
これは、どういうことか。
参院では、議員定数を6増やしたことに伴う経費を削減する目的で、2019年夏から2022年夏までの3年間、1人月額7万7000円を目安に自主返納できるよう、国会議員歳費法が改正された。その結果、3年間で計4億4300万円の歳費が自主返納されたが、これは全員が月7万7000円ほどを3年間返納した場合の3分の2にとどまる。
全国紙政治部記者はこう語る。
「参院議員の歳費を自主返納することを盛り込んだ歳費法改正案は、自民・公明などの賛成多数で可決しました。返納した議員名や金額は公表されていませんが、自民や公明の参院議員は『当然、法案に賛成した与党議員はみな、自主返納している』と言います。『身を切る改革』を掲げる維新の議員も『俺たちも全員、返納している』と断言します。自民・公明・維新の議員をすべて合計すると、およそ全議員の3分の2となり、返納された割合とほぼ一致します。
一方、立憲や共産など他の野党の議員は『あれはあくまで自主返納だから』『そもそも定数の6増や自主返納の法案に反対したから』と、歳費法に書き込まれた、3年間で約280万円の自主返納に応じていないことを、悪びれる様子もなくにおわせるのです」
実際に、共産の志位和夫委員長も2019年当時の会見で自主返納に応じるか問われ、「(参院の定数6増と、それに伴う自主返納は)めちゃくちゃな法律ですから、考えていません」と断言していた。