世の中のあらゆるダメなものが露呈した2023年
「もともと私は臆病な性格なんです。転ばぬ先の杖みたいな感じで先の先を知りたいという思いから、占い好きが高じて占いオタクになったんです」
と話す水晶玉子先生は、空海が日本に伝えた宿曜経(しゅくようきょう)をベースに独自の「オリエンタル占星術」を生み出し、女性誌の占い特集企画として約20年近く連載。
2016年からは書籍版「水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦」が大人気で毎年出版され、シリーズ累計65万部を突破した。
「20年間ほどお世話になっていた女性誌の占い特集号がなくなるって聞いたときは喪失感でいっぱいでした。振り返ればその年は、私はにとって『壊』の年でした。
これは、年運的には『破壊』を意味する年で、これまでの流れが壊れて、変わってしまうなど、望まない出来事がやってくるので、よい年とはいえないのですが、『古いものを壊し、新しいものへと脱皮させる年』でもあります。私の場合も、まさに愛着のあった雑誌から書籍へと、新しいものへと脱皮する年となりました」
「どんな占いでも、変化運は必ず巡るけれど、そのときは壊れたものにこだわって、惜しみ悲しむよりも、新境地を切り拓く準備に勤しむことが大事」と語る玉子先生だが、占いの視点から見ても、今はまさに大きな時代の転換点にあるのだという。
「実は2020年から西洋占星術では“風の時代”という、約200年単位の大きな時代の転換期に入りました。東洋の干支占いでも、2023年は区切りの年で、世の中のあらゆるダメなもの、古いものが濾過されるように分別された年でした。
『オリエンタル占星術』では生年月日から、27の『本命宿(ほんめいしゅく)』タイプを割り出して運気を見るのですが、2023年のエポックメイキングな宿は“井宿(せいしゅく)”でした。文字通り井戸の『井』で、毎日、井戸から水をくみ上げるように大事なものを取り戻す、あるいはコツコツ積み上げていくことで物事が変わり、井戸水のように水をきれいにしようとする1年だったと思います」