“黄金コンビ”による最強科学SF漫画を舞台化
「『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~」について話す前に、まずは『Dr.STONE』という漫画作品の魅力について簡単に触れておこう。
『Dr.STONE』は、「週刊少年ジャンプ」2017年14号から2022年14号まで連載された、少年漫画のど真ん中をいく科学SF作品だ。
舞台となるのは、突如人類が石化した世界。そこから約3700年を経て目覚めた石神千空(いしがみ・せんくう)は、持ち前の科学の知識と合理性を活かして、原始に回帰したストーンワールドで人類と文明の復活を目指す……というのが大まかなあらすじである。
「週刊少年ジャンプ」の発売日(毎週月曜日)を拠り所とし、なんとか1週間を生きている筆者にとって、『Dr.STONE』はジャンプの忘れられない名作の1つ。原作は、言わずと知れたアメフト漫画の金字塔『アイシールド21』や、現在ドラマが大好評放送中である『トリリオンゲーム』(小学館)の稲垣理一郎先生。そして作画は、『ORIGIN』(講談社)、『サンケンロック』(少年画報社)などで知られるBoichi先生だ。
『Dr.STONE』の連載開始が告知されたとき、「黄金コンビじゃん…」と思ったのが記憶に新しい。すでに連載終了している今、筆者はいわゆる“ロス”状態で、まだまだ寂しさを引きずっている。
『Dr.STONE』は、『アイシールド21』や『トリリオンゲーム』と同じく、出し惜しみなくハイスピードで展開していくストーリーが大きな魅力。また、主人公・千空の幼馴染である大木大樹(おおき・たいじゅ)、小川杠(おがわ・ゆずりは)、霊長類最強の高校生と呼ばれていた男・獅子王司(ししおう・つかさ)、石化後の未来の世界で生きていた人類、コハク、クロム、スイカなど、個性豊かな“主人公級”のキャラクターたちが多数登場する点も、多くのファンから愛される理由だろう。