食べ過ぎで胃腸が倉庫化している!?
最近、お腹が鳴っているのを聞いていないという人は、胃のなかが空っぽになるタイミングがないともいえます。すると、胃のなかには常に食べ物がある状態となり、いわば、食料倉庫のようになってしまっているのです。
胃は、食べ物が入ってくると胃液や消化酵素が分泌されて、食べたものを消化します。消化されてドロドロのお粥状になると小腸へと送られるわけですが、風船のように膨らむことのできる胃とは違い小腸の管はそこまで大きくはないので、胃で消化されたものはちょっとずつ時間をかけて小腸へと運ばれます。
大量に食べれば、その分、胃のなかに食べた物が残る時間も長くなります。お腹がグゥ〜と鳴る暇もなく次の食事が送り込まれてくれば、さらに胃には食べた物が溜まっていき、食料倉庫のように常に消化された食べ物が残っている状態になってしまうのです。
胃という名の食糧倉庫は、24時間ほぼ休みなく働かされるブラック企業のようなもの。いずれ体を壊してしまうことでしょう。
ご存知のように、胃と腸は消化管というひとつの管でつながっていますから、胃が食糧倉庫になって詰まれば、消化された食べ物が絶え間なく送られてくる腸も次第に詰まってきて、こちらも食糧倉庫化していきます。
ホースの内側に泥がついていたら水の流れが悪くなるように、胃や腸に食べ物が常に詰まっている状態では胃や腸も本来の力を十分に発揮することができなくなり、消化・吸収能力はどんどん落ちていきます。
1番目の食糧倉庫が「胃」、2番目の食糧倉庫が「腸」、
そして、この2つの倉庫もいっぱいになってしまうと、
3番目の食糧倉庫「脂肪」を増やすことになります。
後ほど詳しく触れていきますが、体に溜まった脂肪は健康をおびやかす存在になります。だからこそ、メタボリックシンドロームや生活習慣病などと診断されると、医者は「体重を落としてね」というわけですが、正確には「脂肪を落としてね」といっているのです。
脂肪を落とすためには、詰まった胃腸の流れをよくして、体にもともと備わっている消化吸収システムがきちんと働くようにしなければなりません。週1夜断食で食糧倉庫化した胃腸を空にしてあげることが、消化吸収システムのメンテナンスとなります。