JC、巨大マンションの役員に就任
横浜市磯子区の高台に建つ「Brillia City(ブリリアシティ)横浜磯子」。2013年、横浜プリンスホテル跡地に建てられた総戸数1230のビッグコミュニティマンションだ。
このマンションは、管理組合とは別にマンションの住人で形成された自治会を持つ。2022年には、同自治会の役員に当時13歳の鈴木梨里子(りりこ)さんが就任し、メディアを騒がせた。
さらに鈴木さんの2期目となる今年は、中学生や高校生、大学生が続々と役員に立候補し、総会決議を経て就任した。学生だけでなく、シニア層の活躍も目立つのが同自治会の特徴だ。
本来なら毛嫌いされる自治体役員の仕事が、老若男女、多くの人を惹きつける秘密はどんなところにあるのだろうか?
会長の田形勇輔さんのご厚意から参加させていただいた総会で、その答えが垣間見えた。招待されたZoomを開くこと数分。聞き覚えのあるBGMが流れ始め、オリジナルのショートムービーを背景に、Brillia City横浜磯子自治会総会のスタートがアナウンスされた。総会の名称は「Jichikai TV総会特番」。まるで、テレビ番組のようなオープニングだ。
しかし、そこは自治会の総会。1年間の活動内容や収支決算の報告から合意形成まで、必要な情報・工程は抜かりなく盛り込まれている。それでいて、自治会員が興味を持って視聴できるよう「思い出ムービー上映」や「ブリリアへの手紙コンテスト表彰式」などのイベントを挟んだプログラム構成になっている。加えて、要所要所で自治会の「理念」を伝えるパートが含まれていることに感心した。
同自治会では、大手企業さながら「ミッション」「ビジョン」「バリュー」が明確に示されている。総会も、この3つの理念の共有からスタートした。
理念の明確化や共有の徹底は、同自治会独自の「自治会レボリューション」というマネジメント手法に基づいているという。