電子ギャンブル機数は米国の5倍、イタリアの10倍以上

驚くデータはまだある。

もともと、ギャンブル(賭博)は、伝統的にルーレットやカードなどのテーブルゲームが主流だった。日本でも、江戸時代にはサイコロを使った「丁半賭博」、昭和になると「花札」「賭けマージャン」が中心だった。

【世界一のギャンブル依存大国ニッポン】世界一の電子ギャンブル機を持つ日本で江戸時代から続くギャンブルとホームレスの関係_4
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ところが、1990年代からは、スロットマシンなどに代表されるEGM(Electronic Gaming Machine)、いわば電子ギャンブル機が、世界的に広がりを見せた。

「ゲーム機械世界統計2016」の国別EGM設置台数によると、米国86万5800台、イタリア45万6300台、ドイツ27万7300台などの2位以下を大きく引き離し、日本は457万5500台。文字通り、桁違いの結果となっている。それがパチンコ台、パチスロ台であることに疑問を挟む余地はない。

国ごとの調査方法の違いを考慮したとしても、ビッグイシュー基金が「日本は疑似カジノ化している」と断言していることは大げさではなさそうだ。

#1 宝くじでの一攫千金に目が眩み大手企業を「自己都合」で退職…なぜ割に合わないギャンブルとわかっていながら依存してまったのか?

文/染谷一

『ギャンブル依存: 日本人はなぜ、その沼にはまり込むのか』(平凡社)
染谷一
【世界一のギャンブル依存大国ニッポン】世界一の電子ギャンブル機を持つ日本で江戸時代から続くギャンブルとホームレスの関係_5
2023年7月19日
1012円(税込)
224ページ
ISBN:978-4-58-286033-7
折に触れ、ギャンブル関連のCMが射幸心をあおり、ネットの世界や至る所にあるパチンコ店が、私たちを日々誘惑してくる。誰もが、いつ、その沼から抜け出せなくなっても不思議ではない。はたして、ギャンブル依存に陥ってしまった人を、「自業自得」「意志が弱い」と切り捨てていいのか。長年にわたって医療の現場を歩いてきた著者が、ギャンブル依存によって人生の危機に陥った人々を取材。私たちは、この問題とどう向き合うべきかを考える。

《目次》
はじめに
序章 日本に根づく賭け事とは
第1章 元刑事の転落と再起
第2章 競艇の刺激に溺れた「彼」と「彼女」
第3章 一攫千金の誘惑
第4章 ギャンブル依存と家族の共依存
第5章 闇カジノの誘惑とワナ
第6章 ポケットのなかの断崖絶壁
おわりに
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