『こち亀』最新作は、昭和30年代の両さんの少年時代を描く!

「週刊少年ジャンプ」創刊55周年を記念して7月10日(月)発売の同誌32号に、今年初の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』新作が掲載されている。

「希望の煙突『夏』-1963-勘吉たちの夏休み」と銘打たれた本作は、少年時代の両さん=勘吉の夏休みの冒険を、センターカラー46ページの大ボリュームで描いている。

小学校の夏休みに、両津勘吉少年(両さん)は、悪友の珍吉(ちんきち)、豚平(とんぺい)と連れ立ち、同級生・紅月灯(あかつき・りん)の故郷・端島(はしま)を訪れる。そこで目にしたのは…!?

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勘吉を出迎えた灯は、学校で会うときよりも大人びて見えた。勘吉は思わず胸をときめかせる…!?
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秋本治先生が描き綴る「希望の煙突」シリーズとは…?

最新作のタイトルにもある「希望の煙突」をモチーフにした作品は、秋本治先生によってこれまでに2作が描かれている。

第1作「希望の煙突の巻」(「週刊少年ジャンプ」2004年18号掲載。ジャンプ・コミックス141巻収録)は、『こち亀』の1エピソードとして描かれた。東京都足立区千住にあった火力発電所の食堂で働く歌手志望の女性・紅月灯(あかつき・りん)と、勘吉少年との淡くせつない交流を描いている。

第2作「希望の煙突―端島―」(「少年ジャンプNEXT!2013WINTER」掲載。コミックス未収録)は、灯を主役に据えた一作だ。生まれ育った「軍艦島」(長崎県長崎市の端島の通称。かつて、海底炭鉱の島として栄えた)への思いが綴られている。

「希望の煙突の巻」より、千住火力発電所の煙突に立つ灯(左)と、「希望の煙突―端島―」より、端島でいちばん高い場所にある端島神社に立つ、女学生時代の灯(右)。彼女はいつも自分の居場所を見おろし、歌っていた
「希望の煙突の巻」より、千住火力発電所の煙突に立つ灯(左)と、「希望の煙突―端島―」より、端島でいちばん高い場所にある端島神社に立つ、女学生時代の灯(右)。彼女はいつも自分の居場所を見おろし、歌っていた

そして第3作にあたる今回の最新作「希望の煙突『夏』-1963-勘吉たちの夏休み」は、灯が勘吉少年の同級生という設定で描かれた、パラレルストーリーとなっている。

なお、「希望の煙突の巻」「希望の煙突―端島―」の2作は「少年ジャンプ+」にて無料で読むことができるのでぜひチェックを。
(公開期間7月10日(月)0:00~7月23日(日)23:59 https://www.shonenjump.com/p/re/2307/kochikame/