昨今の喫煙者への風当たりは明らかに強すぎる

私はたばこを吸いませんが、昨今の喫煙者への風当たりは明らかに強すぎると感じます。差別といってもいいほどです。

そのようにある種の〝迫害〟を受けている人たちが、喫煙所で日々、連帯感を高め、コミュニケーションを取っています。高齢になってからこそ、このメリットは大切にしたいと考えます。

健康は気になるけれども、たばこはどうしても吸いたいという人は、最近では電子たばこやシーシャ(水たばこ)といった新しい喫煙習慣を選ぶこともできます。その中には、ニコチン・タールが含まれないフレーバーのみを楽しむものや、ビタミンを摂取できるものもあります。過度な期待はできませんが、健康被害のリスクを限りなく抑えたうえで、喫煙習慣を続けることもできるでしょう。

繰り返しになりますが、がまんしすぎない生き方をしたほうが、心身の健康度は高まりますし、幸福感も向上して、結果として長生きできるのです。

#1『「リタイアしたらランチは外食をすべき」「コレステロールは高くていい」東大卒の医師がたどり着いた健康長寿の真実…“食べたい物を好きなだけ食べればいい”』はこちら

#2『70歳以上の日本人の5人に1人が “しょぼくれ老人”…「タンパク質不足の日本人よ、老けたくなければ、とにかくもっと肉を食え!」と東大卒医師が警鐘するわけ』はこちら

『幸齢者 幸せな老後のためのマインドリセット』(プレジデント社)
和田秀樹
2023/6/15
1,210円
208ページ
ISBN:978-4833440523
2022年オリコン年間本ランキング・作家部門第2位、和田秀樹さん最新刊!

高齢者が共通して「後悔」していることが6つある。
「がまん」をやめれば、「つらい高齢者」は「しあわせな幸齢者」になれる。
高齢医療の専門家が優しく教える、今日からもっとラクに生きるためのコツのコツ。


70歳を超えて楽しく、充実した暮らしを送っている人は、高齢者ではなく“幸”齢者。呼び方を変えれば「超高齢社会・ニッポン」はもっと明るくなる、みんなが笑顔に、心豊かになれる──。

長年医療の現場で高齢者たちを見てきた和田さんは言います。
「いま本当に必要なものは、60歳以降の“マインドリセット”です。つまり、考え方のスイッチです。これをやらなければ、どんなにいい方法を提案しても、現実は何も変わらないということを確信しました」。

そこで本書ではまず、後半生を豊かに楽しく生きることを阻害する数々の「壁」の正体を具体的に明らかにしていきます。そのうえで、固定観念を乗り越えるための「マインドリセット」の方法を優しく語ります。

「日本を、苦労を重ねて人生をまっとうしてきたすべての高齢者が“幸せ”を意味する“幸”齢者と呼ばれる国にしたい」と心から願う老年医療専門家・和田秀樹さんが、高齢者ご本人、また老親のいる現役世代へ贈る、「本当に伝えたかった」メッセージ。

【目次】
序 章 「幸齢者」へのマインドリセットのすすめ
第1章 「お金」へのマインドリセット
第2章 「子ども」へのマインドリセット
第3章 「夫婦」へのマインドリセット
第4章 「医療」「健康」へのマインドリセット
第5章 「生き方」「生活」へのマインドリセット
終 章 マインドリセットカ条 
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