「おじさんにとっては“おかしい”から、いいんです」
今回の事件では和久井容疑者は大切な車やバイクを売り払い、湯島のキャバクラを経営していたA子さんに1000万円以上を貢いだことを主張している。和久井容疑者の父親は「A子さんから結婚をほのめかされていた」と取材でこたえており、和久井容疑者は「お金を取り返すために自宅に行った」「声をかけたら逃げたので追いかけて襲った」と供述している。
ただ、警察は和久井容疑者とA子さんが交際していた形跡はないと判断しており、和久井容疑者の一方的な好意だった可能性が高い。
そんな中、ネット上では、そもそも、50代の和久井容疑者が20代のA子さんと本気で結婚できると思っていたことがおかしい、といった指摘が目立つ。特に資産家であるなど特殊なステータスにあるわけでもないのに、高級クラブの若い人気キャストと結婚できると思っているなど、勘違いがすぎるのではないかというのだ。
しかし、東京・吉原の高級ソープランドで働くたちばなさん(@banabanasan)は、この一見すると不釣り合いに見える関係こそが、カン違いを原因だとも指摘する。
「今回の事件を受けて、不釣り合いを指摘する声もあれば、『クラブで働くような女には50代のジジイくらいがお似合いだよ』という意見もあります。それはオジサンたち側もそう思っていて、普通なら結婚相手に夜職女なんてありえないけれども、そのマイナス要素があるからこそ、若い女性であっても“自分でも手が届く存在”だと思ってしまう。このようにマイナス要素を自分へのプラス要素に変換してしまうため、オジサンは夜職女を好きになりやすいのです。
また、よくキャバ嬢や港区女子のようなガリガリで美的感覚がおかしい整形女のどこがいいんだという意見がありますが、オジサンにとっては“おかしい”からいいんです。イッちゃってる女だからこそ、オジサンたちに『僕でもイケるかもしれない』と思われることによって、彼女たちはモテています」(たちばなさん)
さらに、今回の事件を「普通の感覚なら~」「恥ずかしいカン違い」などと簡単に切り捨てるべきではないと指摘するのは、弱者男性に関する調査・研究、情報発信などをしているすももさん(@sumomodane)だ。
「頂き女子の事件と同じ社会的背景で、男性が女性にお金を搾取され、そのことが軽視されたとみています」と分析し、和久井容疑者の事情を軽視する意見が出る背景には5つの問題点があるとみている。