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〝ユニバレ〟を恐れない
ミドルエイジ男性が増えてきた

最近知ったのですが、ユニクロを着ていることがバレることを「ユニバレ」というそうですね。もともとユニクロ大好きで、全身ユニクロということも多い私ですが、ちっとも知りませんでした。

長年ファッション業界の仕事をしている私から見ても、今のユニクロの企画力や営業努力はすごいと、いつも感心します。

昔は、ユニクロの展示会というと、おつき合いで行くという業界関係者が多かったのですが、先日、某インターナショナル・ファッション誌のトップエディターの方が、「わあ、これかわいい!絶対買う!!」と、展示会場で歓声を上げているのを目撃してしまいました。

ファッションの最先端を走る方にも「欲しい」と思わせる力があるのは、本当に大したものだと思います。

都心のお坊ちゃま育ちで、いつもトラッドスタイルのいいものを着ている同級生と食事したときも、「僕、トラッドでちょうどいい値段で買えるものはユニクロにあるって、この頃気づいたんだよ」と言っていました。

60歳を超えた人こそUNIQLOを手に取ろう。スタイリスト地曳いく子が驚いた、超高品質なユニクロの現在地。_1
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ラグジュアリー・セレクトショップの店長をしている男友達は、今までプライベートではユニクロを着ていても、仕事関係の場では絶対に着ませんでした。ところが、私の以前の本を読んで勇気が出たのか、職場にしれっとユニクロのダウンコートを着て行ったところ、周りのスタッフからも「それ、いいですね」と普通に好評だったのだそうです。

昔から高価な服を着て過ごし、ファッションにこだわりのある人たちが、妥協ではなく、本当にいいと思ってユニクロを着るようになったんですね。

私も、昨年ユニクロから出た、Mame Kurogouchのタイツがあまりによかったので、周りにすすめまくりました。すると、これまではピエール マントゥーやウォルフォードなど、 1 足5000円超えのタイツしかはかなかった友人たちまで、「なにこれ、すごくいい!」と5〜6足まとめ買いに走っていました。

そんなある日、「今日は久しぶりにおしゃれしてピエールマントゥーのタイツをはいてお出かけしよう!」と思った私。外出先から帰ってきて、「やっぱり高級なタイツははき心地がいいわね」と思って脱いだら、なんと、ユニクロ×Mame Kurogouchのタイツだったのです !もう完全に5000円のタイツと同等のはき心地。「これからは、Mameのタイツでいいや」と思った瞬間でした。

時代の進化はすごい。こういうことを体感しながら頭を切り替えていくのも、人生の衣替えのひとつだと思います。