たんぱく質は3食で均等に食べる方が効果的
ただ、練り製品は消化に悪いのではないかという心配があるかもしれません。
たんぱく質を含んだペプシンという酵素の液体の中に食べ物を入れて分解されやすさを比較した実験があります。
卵や豚肉、牛肉より、練り物類のほうが消化速度が速かったかいう結果がでました。
人間の体内での実験ではないのですが、一概に練り製品が消化に悪いということではないようです。
また、練り製品は主に魚を原料に作られています。
カニカマの原料はタラなどの白身魚です。
魚のデータになりますが、67万人をもとにした分析で、魚の摂取量が1日60g増加すると
死亡リスクは12%低下したというデータがあります。
また魚の脂に含まれるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)は悪玉コレステロールというLDLを下げる可能性があると言われているので、魚を原料とした練り製品はこれらの効果も期待できます。
また特に高齢の女性が注意しないといけない骨粗しょう症を予防する、ビタミンDやカルシウムも練り製品には含まれています。
カルシウムは中高年の推奨摂取量が650~700㎎に比べて、平均摂取量が505mgと下回っています。
理想的なカルシウム摂取ができていない人が多いので、そういった意味でも練り製品は中高年にとって使い勝手のいい食べ物と言えるでしょう。
ただし、練り製品は塩分が多い場合があるのが玉にキズなので、減塩の練り製品をおすすめします。
また、たんぱく質の効率的な食べ方は、3食で均等に食べることです。
朝や昼は全く摂らず、夜に焼肉を食べて摂取するより、朝、昼、晩と分けて練り製品や卵などを摂取したほうが老化予防に繋がります。
そしてたんぱく質を摂取した後は筋トレを忘れずにやってくださいね。
取材・文/百田なつき