最近ではずいぶん社会も変化したようですが、日本では、家事や育児でもいつもの「ちゃんと」を発揮しています。

日本の家族がマレーシアに来て、いざお金を払って現地のメイドさんに掃除を頼もうとすると、「質が悪い」「ちゃんとやってくれない」などさまざまな理由で「自分がやった方がいいから」「ここは譲れない」と雇うのを諦めてしまうケースが多いのです。

ある程度テキトーに考えないと、他人に物事を頼めなくなってしまいます。

家庭内でも「夫の皿洗いが雑」などと文句を言って喧嘩になってしまい、「ちゃんとしている」「いない」で争っている人もいます。これでは、お互いに家庭で安らぐことは難しいかもしれません。

「家庭に不機嫌な人がいるのは当たり前」「怒りを正当化する人が多い」マレーシア在住の文筆家が教える“日本のおかしな点”_2

また日本には、孤独を紛らわせるためのサービスが山ほどあります。

お金さえ払えば、相手の本音を気にせずに、理想的な相手と疑似的な関係を築くことができたりします。そういったサービスをたくさん使うことで心が癒され、幸せを手に入れたと感じられる人が少なくないため、マレーシアの人のように「家族が大事」とはならないのかもしれません。