糖質制限をしている人ほど「脂質中毒」になっている?

最近、「糖質中毒」という言葉が話題になりました。それに脳が侵されると、糖質を摂らずにはいられなくなるのです。多くの肥満者は「自己管理ができない人間」などではなく、糖質中毒になった被害者といっていいでしょう。
「脂質中毒」も、糖質中毒と同じくらい恐ろしいものです。というのも、本人にはまったく自覚がなく、いつの間にか「脂質中毒」になっていたというケースがじつに多いからです。
あぶらっこいものが好きで、ふだんからたくさん食べている人は、自分自身でも「脂質中毒」の危険性を感じているでしょう。
しかし、肉類や油料理がそこまで好きじゃないという人、ましてや脂肪を摂ることを意識して避けている人でも、いつの間にか「脂質中毒」になっていたというケースがよくあるのです。
糖質制限をしている人が、脂質を摂りすぎて「脂質中毒」になってしまったケースも増えています。
それでは、ここで本書の脂質中毒対策に対する適性診断テストを受けてみましょう。次ページのチェック項目に「イエス」もしくは「ノー」で回答し、イエスの数をカウントしてください。「私は自制できているから大丈夫」と安心しているあなたも、すでに「脂質中毒」になっているかもしれません。

イエスの数が10以上ある人は脂質中毒確定、6〜9の人は脂質中毒の可能性が大きいと考えて間違いありません。本書を読んですぐに対策を実行してください。

イエスの数が2〜5だった人は、将来的に脂質中毒にならないよう、今のうちに勉強しておきましょう。

糖質制限をしている人ほど危険? スリム体形なのに動脈硬化? それ、もしかして「脂質中毒」が原因かも_1
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イエスの数が0もしくは1だった人は、今のところは大丈夫です。でも油断せず、しっかり知識を蓄えてください。

脂質中毒になると……。
がんによる死亡リスクが高まります。
心血管病も発症しやすくなります。
さまざまな病気の原因となる肥満を誘発します。
みなさんの健康は、確実に損なわれるでしょう。
ここで、実際に私が脂質中毒と診断した人の例を紹介します。
他人事(ひとごと)だと思っている人も、一気に自分事(じぶんごと)に感じられるはずです。