トランクスやボクサーにはないブリーフのメリット

もっとも、下着を選ぶ理由について、「トレンドの移り変わり」だけで括るのは少し乱暴だ。

シニア層でもボクサーパンツを穿く人はいるし、若い層でもブリーフを好む人はいる。デザインの好みが人それぞれということもあるだろうが、下着によって“機能”が異なる点も見逃せない。

たとえばブリーフは裾が足回りにフィットして、足を動かしやすい。そのため、よく動き回る子どもにブリーフを穿かせている親もいるかもしれない。また綿100%で作られたブリーフも多く、その肌触りの良さが好きで穿いている人にとっては、他の下着では替えがきかないといえるだろう。

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「BODY WILD」ブランドの「オーガニックコットンブリーフ(前とじ)」

一方、トランクスはゆったりした形状なので激しい動きには向かないが、代わりに解放感がある。これはブリーフやボクサーパンツにはないメリットであり、下着にゆったり感を求めるならトランクス一択。前述したように、デザインが豊富というメリットもある。

これらブリーフとトランクスのメリットを併せ持つのが、ボクサーパンツだ。裾回りのフィット感が高いので動きやすく、一方でトランクスと同じくデザインも豊富だ。適度なフィット感とファッション性を両立させたいなら、ボクサーパンツを選ぶことになるだろう。また、最近ではグンゼの「AIRZ(エアーズ)」シリーズのように、腰ゴムをなくし裾を切りっぱなしにすることでより解放感を高めたボクサーパンツも登場している。

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腰ゴムを廃止したグンゼの「AIRZ」シリーズ
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では、今後ブリーフはどうなっていくのだろうか。先ほど「ブリーフはニーズがあるのでしばらくはなくならないだろう」と述べたが、一方で懸念されるのが技術者の減少だ。

「ブリーフの中には、ウエストゴムの入れ替えができるようにしたタイプがあったりと、縫製も手が込んでおり、実は製造するのに高い技術を要するものもあります。現在の市場の流れを見ると、今後はそういった技術者も減ってくることが予想されます」(武安氏)

よく「ファッションの流行は繰り返す」と聞く。
そうであるなら、現在の子ども世代は親のボクサーパンツを見て「ダサい」と感じ、再びブリーフに回帰するのかもしれない。
それとも、ボクサーパンツが全世代のスタンダードとして定着するのか。あるいは、ブリーフでもトランクスでもボクサーパンツでもない、次世代の下着が登場するのか…。
男性下着業界の今後に注目したい。

取材・文/山田井ユウキ
写真提供/グンゼ株式会社

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