男性の肌は女性に比べてシミが濃くてできやすい
オンライン会議でふと自分の顔を見て、または奥様や彼女に指摘されて「シミが気になる」とご相談に来られる男性の患者さんが当院でも多くいらっしゃいます。
シミの主な原因は紫外線です。
紫外線を浴びると肌の表皮にあるメラノサイトからメラニンを生成し、肌を守ろうとします。皮膚の細胞は通常約28日間で新しい細胞に生まれ変わる(=ターンオーバーを繰り返す)ので、メラニンも通常であれば、約28日間で剥がれ落ちます。
しかし、紫外線を浴びつづけるなどして、過剰にメラニンが作られたり、生活習慣などの乱れによりターンオーバーが滞ったりするとメラニンが排出できなくなり、シミとなって残ってしまうのです。
男性は、特にミドルエイジ層は普段から日焼け止めを塗っていなかったり、肌のお手入れをしていなかったりなど、とにかく紫外線への対策は無頓着なんですよね。
そのためターンオーバーが滞りやすく、シミができやすい状態になっている場合が多いのです。
また、女性に比べて、男性のシミは濃く、根が深いということがわかっています。
肌の表皮の一番下には基底層がありますが、女性に比べて男性の基底層は複雑で入り組んだ状態になっています。そのためメラノサイトが溜まりやすく、濃く見えてしまうのです。
さらに男性は、シミの原因の一つとなる、炎症性物質のプラスミンの活性が女性に比べて高く、肌にシミができやすい炎症状態になりやすいことがわかっています。
男性のほうが女性よりシミができやすいのに、ケアを怠っていると当然どんどんシミができてしまうというわけです。