目標は「シード権獲得」

――箱根駅伝ではどんな目標を立てていますか?

予選会の日のミーティングで、「目標はシード権獲得でいく」と話をしました。たぶん学生たちの間で、「監督はシード権って言っているけど、どうする?」という話し合いがあったんじゃないかなと思うんですけど、「シード権は厳しい」とか「こういう目標を立てたい」とかいう意見はその後になかったので、シード権を目指すことはもう確定しています。

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――箱根になると、特殊区間の山上り(5区)、山下り(6区)もありますが、予選会を終えてから準備をしたのでしょうか?

前から備えてはいたんですけど、山は苦戦すると思いますね。

――山対策はどんなことをしていますか?

むしろ教えてください!(笑)。初めてだから、わからないですよ。でも、失敗したら監督の責任だし、絶対に糧になるから、失敗を恐れずに思い切っていってほしいなと思います。走る選手には、自信を持って頑張りなさいと言って送り出すだけですね。

――新しいタスキを手にしてみて、監督として感慨はありましたか?

中央大のときは、そんなに気にしなかったんですけど(笑)。手にしてみて、箱根を頑張らなきゃなっていう気持ちになりました。

でも、まだ重みは詰まっていないタスキです。誰もかけて走っていませんから。ここから、重みがついていくんですよね。

――学生時代とは、箱根駅伝の捉え方もだいぶ違うのではないでしょうか?

学生の頃は、個人でもっと上を狙うための練習のひとつだと思っていました。もちろん自分が走らなかったら、チームが終わっちゃうと思って、一生懸命やっていましたけど。

今は、彼らが必死に頑張っているのを見てきましたから、この子たちが頑張ってきたものがやっと形になったんだっていううれしさが大きいですね。

彼ら一人ひとり、選手47人、16人のマネジャーを含めると、60人以上の学生を見ていますので、現役のときよりも格段にうれしいですよ。