育児中に助けられたタモリさんの存在
――AD時代に、ハイヒールを履いて出社して叱られたことがあるとか?
はい(笑)。私はADでもオシャレしたいし、寝袋では寝たくないし、彼氏もほしい!と思ってました。
――ハードワークをこなしながら、結婚して2児の母になられたとのことですが?
今高校生の長男を妊娠したときは『ココリコミラクルタイプ』をやっていたんですが、かなりタイトな現場だったので、子どもを産んだら戻れないだろうな、という葛藤がありました。
でも、ココリコのおふたりを始め、松下由樹さんやリリー・フランキーさん、坂井真紀さんたちが「帰っておいでよ! なんとかなるよ!」と言ってくれたのと、尊敬してやまない上司が「『笑っていいとも!』のプロデューサーをやることになったので手伝ってほしい」と言ってくれたこともあって、約1年の産休後に復帰しました。
22時まで預かってくれる保育園に子どもを入れて、私と夫それぞれの両親、私の姉夫婦でシフトを組んで働きました。
――聞いているだけで、大変で目がまわりそうです。
正直けっこう大変でした! でも、周りのスタッフの皆さんをはじめ、いろんな方に助けてもらえてありがたかったですね。中でも、タモリさんとの出会いで、心に余裕が生まれました。
――どんなことを言ってくださったんですか?
具体的に「これ」というわけじゃなくて、タモリさんと話す些細なことから、たくさんの力をいただきました。母親をやりながら仕事をしていると、「ああ、今日はアレが出来なかった。コレもできなかった」と思うことがたくさんあるわけですよ。「今日もまた、保育園に『遅れます』って電話している」とか。
息子に申し訳ないという気持ちにさいなまれることも少なくなかったのですが、そんなふうに子育てと仕事の両立のプレッシャーを毎日感じている私のそばで、タモリさんが何気なく「最近の親たちって、子どもに合わせすぎなんだよね」とつぶやかれたことがあって。タモリさんらしい、そのさりげない心遣いに、フッと肩の力が抜けましたね。
7年空いて長女を出産したんですけど、自分の年齢が上がった分、体力的には2人目のほうがしんどかったです。
――今、お子さんたちはママの仕事についてどう感じていますか?
頑張ってるな、おもしろいことをやってるな、と思ってるんじゃないでしょうか。うちは夫婦共にお笑い関係の仕事をしているので、子どもたちはお笑いを見る目がシビアですよ(笑)。
――これからのことをお聞かせください。
今年の7月で、私は基本的に現場を離れて企画担当部長という立場になり、全ての番組をみることになりました。そこで、私がこれまで蓄えてきたものをすべて使っていきたいと思っています。
そして何よりも、若手育成。やる気と熱意がある若い社員たちが、このフジテレビでのびのびと仕事できるように支えていきたいと思っています。
取材・文/工藤菊香 撮影/神田豊秀
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