この世でただ一人、レスラースタイルの水着が似合う男

ハリウッドの古今の二枚目俳優といえば、ロバート・レッドフォード。彼の全盛期は極め付きの二枚目でした。ポール・ニューマンとタッグを組んだ『スティング』(1973)は最高の娯楽作品だったし、メリル・ストリープと共演した『愛と哀しみの果て』(1985)はロマンの香るラブストーリー。

『華麗なるギャツビー』(1974)もよかった! レオナルド・ディカプリオ版もあるけど、私はこちらが好きです。F・スコット・フィッツジェラルドの原作小説は、アメリカの文学史上に残る有名な作品ですが、ギャツビーという人物の背景は曖昧で、謎に包まれている。どうやって財を築き、あんな豪壮な大邸宅に住んでいるのか。そんなミステリアスなキャラクターを、抜群の美しさの頂点にあったレッドフォードが見事に演じていました。

1920年代の衣裳と美術にも目を見張ります。当時のレスラースタイルの水着を着て素敵に見えるのは、レッドフォードくらいじゃないかしら(笑)。