音読大好き少女
――帰国後上智大学に進み、在学中は事務所に所属して活動されていましたが、アナウンサーを志望したのは?
ポイント、ポイントで、漠然とした思いはありましたが、最終的になりたい! と考えるようになったのは、就職活動を始める直前です。在学中所属していた事務所には、フリーでアナウンサーをされている先輩たちがたくさんいらして。その方々が仕事をしている姿に触れ影響を受けたというのもありましたし、そこで私がいただいた仕事も、アナウンサーのように原稿を読むものが多くて。原稿を読むのって楽しい! と思ったのがきっかけでした。
もともと、小学生の頃から、音読するのが好きな子だったので、それを職業にできたら、最高に楽しいだろうなと。
――ん!? でも、小学生の時は、人見知りというお話しでしたが…。
そこ、ツッコミます(笑)?
――はい。ぜひ聞かせてください。
嘘ではなくて、本当に人見知りで、人とのコミュニケーションを取るのは苦手だったのですが、なぜか音読だけは好きだったんです。理由を訊かれても困るんですけど……ちょっと感情を込めて読んだり、トーンを変えて読んだりするのがすごく楽しかったんですよね。
――ではアナウンサー以外にも、俳優という選択肢もあった?
言葉を話す、言葉で伝えるという意味では同じカテゴリーですが、俳優さんは自分じゃない、誰かを演じてその人としてセリフを話すのですよね。それが難しくて「自然に自分の中から出てくるような感じで話して」と言われても、それがどういうことなのかあまり分からず……(苦笑)。
――フジテレビ公式アナウンサーサイトには、趣味がギター、一人カラオケで、アナウンサーになっていなかったら?という設問には音楽を聴くことや歌うことが好きなので、歌手もしくは音楽関係の仕事に就いていたと思います、とあります。
そういう思いも……なくはなかったです。ありました。ただ音楽は、ストレス発散というか自分の趣味として好きでいたかったんです。
――ズバリお伺いします。アナウンサーになる自信はあった?
なかったです。もしも受かったら、それはすごくラッキーなことで、普通は受からないから……という気持ちで就職活動にも臨んでいました。
――では、合格です!という連絡をもらったときは?
人ってこんなにも手が震えるものなんだなぁと思いました。
――えっ!?
連絡をいただいて電話を切った途端、嬉しいのと驚いたのと、何が起こったのかわからないというのが一緒に襲ってきて、手がブルブルと震え出したんです。あんな経験は、あの時が最初で最後です。
――最初に合格を伝えたのは?
父に電話をして、「なんだかよくわからないけれど…受かったみたい」と伝えると、「嘘やろう!?」と、叫んで。続けて「本当にお前はオレの子か!? オレの子がアナウンサーの試験に受かるはずないやろう?」と言われました(笑)。
取材・文/工藤晋 撮影/石田荘一
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