現代のヤングケアラーに思うこと

近年、ヤングケアラーという言葉をメディアでよく聞くようになった。厚生労働省によると、ヤングケアラーとは「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども」のこと。子供は子供らしく、が理想だが、現実には小学生のヤングケアラーは6.5%もいるとされる。

小学生で祖父の介護をするなんて僕ぐらいだろうと思っていましたが、「僕みたいな子どもが、今の時代にこんなに大勢いるんだ」と驚いています。今って、もし裸の人が歩いていたら、昔よりずっと衝撃が大きいでしょうから、そんなことが起こらないようケアするのは昔より大変かもしれません。

でも、子供はどんな家に生まれるかは選べません。困っていても「うちはこうだから仕方がない」と受け入れ、「これは自分の仕事だ」と抱え込むことしかできないんじゃないかな。なかなか友達にも相談できませんし。せめて、いろいろと発見したりしながら、知恵で乗り切ってほしいな、と願っています。

「祖父が全裸で街を徘徊して…」風間トオルが語る“極貧”ヤングケアラー体験_4

周りの大人ができることは、地域ぐるみで気にかけてあげることが一番じゃないかと思います。まずは本人が心を開いて声をあげないと表に出てこない問題なので、周りはいかに声をかけるか。

「何かあったの?」と声をかけるということではなくて、普段からより親密になるために挨拶したり、たとえば町内会で子供を集めて相撲大会をやって、より近づいて距離感を縮めたりしておくことが大事。親しくなっていれば子供も心を開きやすいし、子供同士が話している内容を聞けば、その子供の置かれている状況を感じ取ることもできるんじゃないでしょうか。