「行間なき時代」へ
漫画の世界では、あらゆることをダイレクトなセリフか、動作で示すことが主流になっています。『あしたのジョー』のラストに主人公が白い灰になるシーンがありますが、ああいう表現が成り立たなくなっているのです。「もうダメ、疲れ切った。死にそう」と言わせるか、本当に死なせるしかないということです。
すべてが国語力だけの問題ではないにせよ、リアルにおいても、芸術においても、「行間なき時代」が到来しているのかもしれません。
#2へつづく
文/石井光太
#2 子供が9歳までが勝負! 家庭でできる子供の国語力を伸ばす5つの方法
#3 開智日本橋学園中学が取り組む「国語力」を上げるための先進的な授業