成田凌が味わった「天と地」。前田敦子は「仕事で夢見心地はないかも」_2

成田凌「5年前、電気を止められて現実を見た」

——『コンビニエンスストーリー』は、コンビニから異世界に迷い込む物語。2人はこれまでの人生で、異世界に迷い込んだ、夢のような経験はありますか?

成田 あります。5年前に、映画繋がりで、さいたまスーパーアリーナでコンサートをしたことがあって。

前田 『キセキ-あの日のソビト-』(2017年)のとき?

成田 そう。そのステージが華やかで、歓声を受けて、ものすごい拍手も浴びて。でも、その日、家に帰ったら、電気が止められてしまっていました……。当時、金がなかったので。

前田 リアルな現実だね。

成田 まさに天と地で、ステージに上がったことが夢だと感じられました。公共料金を払えないと、最初に電気が止まるんです。そしてガスが止まり、水道が止まる。水道までいっちゃいました。

前田 私は、仕事で夢見心地になったことはないかもしれない。舞台に立っていても、やってるほうは冷静だったりするじゃないですか。

成田 そうなんだよね。舞台上の人間って、見てる人より絶対冷静。

前田 俯瞰で自分を見ている自分がいるんですよ。そういう意味では「不思議な仕事だなぁ」と思うことは多々あります。