第2位:『呪詛』(2022年)

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近頃インターネットで大評判のNetflixホラーといえば、やはり『呪詛』(2022年)は外せない。「6年前、とあるカルト信仰の村でタブーを破り、その身に呪いを受けてしまった女性が、その後、最愛の我が子を呪いから守るために再びその元凶と対峙する」というのがおおまかなストーリー。

実際には、6年前と現在の話の時系列が頻繁に前後したり、主人公が私たち“視聴者”に語りかけるような作りだったり、その他劇中にある仕掛けが用意されているなど、けっこう込み入った内容ではある。

「ちょっとしたミステリー要素を含む」その本編はかなり面白く、ホラー映画慣れしている人にとっては、怖さよりも脚本の純粋な魅力にひかれてグイグイ見入ってしまうことだろう。中盤以降からはジャンプ・スケア(びっくり演出)が目立ち始めるが、宗教施設のセットや小道具などの美術の良さもあってか、決して安っぽい印象はない。

雰囲気的には『リング』(1986年)に『ノロイ』(2005年)と『ミッドサマー』(2019年)を足したかのような、いろんなホラー映画のいいとこ取りセットのような作風。

「『シライサン』(2019年)に似ている」「いや『コンジアム』(2018年)に似ている」といった意見もSNS上には多く出回っており、とにもかくにも様々なホラーの長所を上手にミックスしつつ独自のモノに落とし込んでいる、アジア・ホラーの秀作だ。