これが今の私たちのすべてなので、受け入れられなかったらそれは仕方がない
――確かに音源では、コーラスワークや各楽器の音色、mixにも凝っていて、ライブとは異なる質感がありますよね。
あっこ けっこう癖の強い作品になった自覚はあります。ただ、これが今の私たちのすべてなので、受け入れられなかったらそれは仕方がないな、という気持ちの極みが『SUPER CHAMPON』ですね。
――バンドのリズムを形成するひろさん、かほさんはいかがですか?
ひろちゃん(以下、ひろ) いつもはライブで曲を仕上げていくことが多いのですが、今回はレコーディングをしながら曲を仕上げていく初めてのケースになったので、良い意味で試行錯誤ができましたね。ベースプレイにおいても、ぱっと見て面白いとか、楽譜を見て面白いとか、パフォーマンスや音あそびを重視したものが多くなりました。
かほキッス(以下、かほ) コロナ禍もあって、明日どうなるのか? みたいな不安やプレッシャーもすごくありました。メンタルを保つのも大変でしたけど、最終的にはそれを消化して作品にできたという達成感はありますね。特に今回は、自分のドラムのレベルを上げないと再現できない楽曲が多くて、中でも「携帯みてしまいました」と「あなたとの恋、歌にしてJASRAC」は、個人練習に多くの時間を費やしました。
――ハードコア・パンクのように速く強いドラムですね。
かほ ただ、アルバムとしては歌謡っぽさも感じていて。昔のテレビ番組で流れる昭和歌謡って生放送で生演奏だったじゃないですか。じつはそういう生ドラムを参考にしているところもあります。