レコードが高くなった今だからこそ、バーで聴く価値がある
近年は世界的にアナログレコードの人気が高まっている。日本レコード協会によると、2025年の国内アナログレコードの生産金額は37年ぶりに80億円を突破。5年連続で増加しており、中古市場でも一部の希少盤が高値で取引されている。
かつては気軽に買えたレコードも、今では手を出しづらくなったと感じる音楽ファンは少なくないだろう。
しかし河原さんは、そんな状況もレコードバーの魅力を高めているのではないかと考えている。
「レコードの価格はここ数年でずいぶん高くなりましたよね。特に希少なオリジナル盤などは、なかなか気軽に買えるものではなくなってきました。
でも、だからこそレコードバーへ行く理由が強まっているとも思います。自分では手が出ないような貴重なレコードを、こだわりのオーディオで聴けるわけですからね」
高価なレコードを自分で買わなくても、店主が大切に集めてきた一枚を、最高の環境で楽しむことができる。そんな贅沢な体験ができるのもレコードバーの魅力だ。
ただし、大切なのはレコードの値段だけではない。
「レコードの価値は値段だけではなくて、そのお店・その空間ならではの選曲で、知らなかった音楽に出会えたり、知っていたものが違って聞こえたりする。そういう体験ができるのもレコードバーの魅力だと思いますね」
いつも聴いている曲が、店の音響や雰囲気によってまったく違って聞こえる。あるいは、隣で飲んでいた人や店主との何気ない会話から、思いがけない名盤に出会う。
そんな偶然も含めて楽しめるのが、レコードバーなのかもしれない。
音楽に詳しくなくても、レコードを一枚も持っていなくても構わない。まずは仕事帰りに一杯飲みに行くくらいの気軽な気持ちで、気になる店の扉を開けてみてはどうだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部













