一見自転車に見えるタイプのモペットも…
その後、黒いキャップに白いマスク姿の女性配達員が、青い自転車で現れた。他の配達員の多くが大手サービスのロゴ入りバッグを使うなか、女性が後ろかごに載せていたのは、今年3月に国内から撤退したWolt(ウォルト)のバッグだった。
ハンドルには速度やバッテリー残量を表示する小型ディスプレイとスマートフォンホルダーがついており、黒いハンドルカバーが覆っていた。ミラーやナンバープレートは見当たらない。女性はペダルに足をかけずに発進し、蒲田駅西口前の商店街へと消えた。
なかには、車体にバッテリーが見当たらないにもかかわらず、電動アシスト自転車と変わらない速さで発進する小型の車両もあった。
大手自転車メーカーの整備士(50代・男性)が解説する。
「モペットの中には、バッテリーが内蔵されていて外からでは判断がつかないものが増えています。ママチャリやマウンテンバイクのような車体だけではなく、いわゆるミニベロタイプ(タイヤの口径が小さい自転車)のものも増えていますよ。タイヤも独特で、普通のミニベロのタイヤよりも細い印象です」
閉店時間の22時が迫るころ、今度は従来型のモペットとひと目でわかる黒い車両が現れた。フレームに大型のバッテリーを備え、後輪上にはバイク用のような硬い収納ボックス。ハンドルは大きな黒いカバーで覆われ、ナンバープレートは見当たらない。白いヘルメットにマスク姿の配達員は、軽快にペダルをこぎながら駅前方面へ走り去った。
その後も、蒲田駅周辺では、配達用ボックスを取り付けたモペットとみられる車両に乗った外国人男性が、ヘルメットを着けずに紙巻きタバコをくわえ、ペダルをこがないまま人通りのある道で勢いよく発進する場面もあった。
モペットで公道を走るには、車両区分に応じた運転免許やナンバープレート、自賠責保険への加入などが必要で、ヘルメットの着用も義務付けられている。夜の蒲田駅周辺では、そうした装備が見当たらない車両が、配達員らとともに街を行き交っていた。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













