昼間にも家で争う声が…
喜多容疑者は事件後に自殺を図ったとみられ、頭や腕にけがをしていた。
調べに対し「母親が自分の金を使うことに腹が立った」と動機を供述する一方、「殺すつもりはなかった」と殺意は否定。県警は家族間のトラブルの詳細を調べている。
現場は名古屋市営地下鉄桜通線徳重駅付近の住宅街の一角。同じマンションの女性住民は一家の印象をこう語る。
「喜多さんとは会えば挨拶をする程度で顔は知っていました。お母さんは70代ぐらいに見えて、息子さんは相撲取りまではいかないけど身体の大きな方でしたね。
髪を染めるとか服装が派手とかそういうことはなくて、ごく普通の印象です。マンション内で会えば挨拶もしてくれましたしね。
私がここに住み始めて10年になるし、喜多さん母子は当時もういらしたので、ここには少なくとも10年以上は住んでいると思いますよ。
親子仲が悪いようには見えなかったし、ちょくちょくお母さんと2人で車でどこかに出掛けてましたね。お母さんが運転して、息子さんが助手席です。
最後に見たのはいつだろうねえ。何ヶ月か前だったと思う。喜多さんのお宅が何人暮らしかはわかりませんが、ここの住宅は3LDKなので家族で普通に住めますよ」
マンションの近くに住む別の女性はこう振り返る。
「息子さんはベランダにいるのをチラッと見たことあるくらいで、話したことはありません。
ただ、3年前くらいから、そのベランダあたりから男性の怒鳴り声がよく聞こえてきたんです。そんな怒鳴らないでもっていうくらいの声量だったので、印象に残っています。夜中とかではなく昼間ですよ。何かを叱っているような内容でしたね。
覚えているのは簡単に言うと『お風呂に入れ』ということなんですが、直接的な言い方ではなくまわりくどい言い方をしていました」
マンションの男性住民も、喜多容疑者は巨漢だったと証言した。
「事件を起こした息子は、白髪混じりの整えていない髪が印象的でしたね。長髪じゃないんだけど、散髪しているようには見えませんでした。
身長は185近くあって体重も120キロ以上ありそうな巨漢の肥満型です。その上、服装もいつもヨレヨレのジャージ上下で、うすら髭を生やしていて、正直近寄りたいタイプではありません。
こちらが目を逸らしているからかすれ違っても挨拶もしてきません。日中、母親と一緒に車でどこかに出かけているのはよく見かけましたが、どこに行っているのかはわかりません。
いつも母親が駐車場に車を停めるとすぐさま1人だけ出て歩いて帰っていくので、母親と談笑している姿は見たことないですね」