実質リターンで考える老後に穴埋めすべき月の収支は?

【ケース1】
会社員Cさん夫婦(30歳)がインデックス投資で老後資産を用意する場合のシミュレーション(実質リターンの考え方)

30歳の会社員のCさんは結婚を機に住宅も購入。ライフイベントが重なり、いったんほぼ貯金が尽きた。でもここから真剣に資産形成に取り組もうと思っている。仕事に不満はなく、定年まで勤め上げるつもりだ。退職金で2000万円は堅い。

現在想像できる老後の暮らしに必要なお金は今の物価で35万円。繰上げ受給での年金は夫婦で20万円を見込んでいて、将来は毎月15万円の差額を埋める必要がある。

Cさん夫婦はインデックスファンドの4%を取り崩すFIREルールで老後を考えているので、毎月15万円の取り崩しができるように資産形成を計画すればよい。実質リターンで計算しているので、将来の計画には現在価値をそのまま当てはめてよい。

月の不足額15万円×12ヶ月=年間180万円
取り崩し4%ならその25倍あればよいので180×25=4500万円

この場合、Cさん夫婦は60歳時点で、現在価値で4500万円の資産があれば、4%の取り崩しでも生涯お金が尽きることなく、子どもたちにもそれなりのお金を遺せることになる。

➀退職金が今の価値で2000万円だとして、勤め先が賃上げや定期的な退職金の見直しができる体力のある優良企業の場合(物価が2倍になるなら2倍の退職金が出る場合)。4500−2000万円で2500万円を用意すれば良い。
30年間で2500万円つくるには月3万円の積立でOKと計算できる(年利5%でのシミュレーション)。

➁退職金が今の価値で2000万円だが、会社の将来に不安を感じている場合。
控えめに見積もって退職金は半分の1000万円くらいでシミュレーションしておくとよい。4500−1000万円で3500万円が必要。
30年間で3500万円つくるには月4.2万円の積立が必要になる(年利5%でのシミュレーション)。

➂退職金を全く当てにしないというのであれば、月5.4万円の積立で4500万円はつくれる試算だ(年利5%でシミュレーション)。

一方、子どもたちにお金を遺す気はなく、100歳で使い切るペースで取り崩しを行う計算であれば、5〜6%に取り崩し割合を増やしてもいい。その場合、60歳時点で退職金を合わせて3000万円程度の運用で良くなる。

退職金が見込める優良企業なら、用意しておくべき老後資金は退職金とは別に1000万円程度で足りる。月1万2000円の積立で事足りることになり、退職金がゼロだとしても月3.6万円積立していれば30年で3000万円はつくれるペースだ。

これがCさん夫婦がインデックス投資で老後資金をつくるための、問題ないペース(インフレリスク考慮)。
支出から年金額を引いた不足額次第で目標金額は大きく変わる。インデックス投資の取り崩しで準備しようと思っている人はこんな感じで老後に穴埋めすべき月の収支を計算して、自分の年齢を当てはめてシミュレーションしてみてほしい。