除草の必要性が低そうで逃げ場がない危険な場所になぜ4人が?

疑問はまだある。

除草作業は、噴霧器を背負った作業員が農薬を噴霧して行なっていくが、事故地点よりもはるかに多くの雑草が生い茂る箇所が新鹿沼駅周辺には点在している。

しかし、事故現場は除草の必要性が低そうで逃げ場がない危険な場所だった。なぜそこに4人がまとまっていたのか。

これにも東武鉄道は「そもそもなぜこの場所にいたのか、どういうつもりでいたのかというところを、私たちはこれから確認しなければいけないと思っております」(同)としか回答していない。

8月20日、記者会見で現場の略図を示す東武鉄道の佐藤晃一施設部長(撮影/集英社オンライン)
8月20日、記者会見で現場の略図を示す東武鉄道の佐藤晃一施設部長(撮影/集英社オンライン)

東武鉄道は2012年7月に、線路の溶接作業をしていた作業員が昼間に急行列車に接触する事故を起こしている。線路内の作業や工事は、運行がない夜間に行なえば事故のリスクは大きく減るが、同社は「列車見張員を適正に配置して列車が来ることを確実にとらえて退避できるという状況を作れる場合には昼間作業をよしとするという規定で工事を実施しております」と、昼間に工事を続ける理由を話す。

だが“列車が来ることを確実にとらえて退避できる状況”でないから事故が起きた。

少ない情報しかない会見でも安全にかかわる重大な問題が複数浮かびあがった。県警は業務上過失致死容疑を視野に、詳しい経緯を調べている。現場で何が起きており、それを生んだものが何なのか、徹底的に究明すべきだろう。

スペーシアを取材する報道陣(撮影/集英社オンライン)
スペーシアを取材する報道陣(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班