鳥居で懸垂には「本当に失礼ですよね」
確かに、鳥居そのものに足を当てたり、壊したりしたのであれば分かりやすい。しかし今回は、あくまで鳥居を背景にポーズを取った写真だ。
では、神社で写真を撮るとき、どこからが「失礼」になるのだろうか。
近年、神社の鳥居をめぐっては、外国人観光客の行動がSNSで問題になるケースが相次いでいる。
2024年10月には、北海道室蘭市の中嶋神社を訪れたチリ人姉妹が、鳥居にぶら下がって懸垂をする動画をインスタグラムに投稿。さらに鳥居の前で逆立ちしたり、階段の手すりで逆立ちしながら開脚したりする様子も公開し、批判が殺到した。
姉妹はその後、動画を削除して謝罪。中嶋神社は取材に対し、「あんなことをされるのは、本当に失礼ですよね」と困惑を示していた。
またSNSでは、鳥居を使ってダンスのような動きをする外国人観光客の動画も拡散。「訪れる国の風習には尊敬の念を持ってほしい」といった声があがるなど、神社での撮影マナーをめぐる議論はたびたび起きている。
ただ、鳥居そのものにぶら下がったり、触れながら運動したりする行為と、鳥居には触れず、その場でハイキックのポーズを取る今回のケースは少し事情が違う。
では実際、今回のような行為も「失礼」にあたるのだろうか。舞台となったのは福岡県内の神社とみられる。そこで、県内の多くの神社を取りまとめ、公式サイトでも「襟を正して静粛を守る」「神聖を損なうことはしないように」と参拝マナーを呼びかけている福岡県神社庁に聞いた。
担当者は今回の騒動について「把握しています」としたうえで、神社神道には戒律や規定というものがなく、一律に「これは絶対にダメ」と決めるのは難しいと説明する。
「基本的にはですね、神社神道に戒律とか規定というものがございませんでして。基本、最終的にはそれぞれのお心のお話になってくるんですよね」
そのため、今回のようなハイキックのポーズを一律に禁じる全国共通の規定もなく、明確に「NG」と線引きするものではないという。
「その他の参拝者の方がどう思われるかとか、ご本人がどんなふうに感じられるかとかですね。こちらから『これは絶対にいけません』とか申し上げること自体がそもそも難しいのです」













