トシオくんの白塗り、落とすのに1時間!
6歳から子役として芸能界入りした小林颯。『呪怨 終わりの始まり』(2014年公開)、『呪怨 ザ・ファイナル』(2015年公開)の2作品で、佐伯俊雄(トシオくん)役を演じた。最初の作品の撮影時、小学2年生、8歳だった小林は、どのようにして“最恐の子ども”に選ばれたのか。
「トシオくん役はオーディションでした。最終オーディションでは、さすがに白塗りまではしなかったんですけど、パンツ一丁になった子役10人くらいが、『寒い、寒い』って言いながら並んで、座って待っていたのが印象に残っています。子役デビューしてまだ間もない頃だったんですが、あとから落合正幸監督に『目がよかった』と、抜擢の理由を教えていただきました」(小林颯、以下同)
トシオくん役が決まると、家族も大喜び。母親からは「あのトシオくんだって!」「白塗りの男の子だよ」と、興奮気味に伝えられたという。一方、当の本人はというと……。
「僕はそもそもホラー映画をあまり観たことがなかったので、『選んでいただけてうれしいな』という気持ちが一番でした」
そんな小林にとって、ホラー映画の撮影現場は、意外にもまったく怖い場所ではなかった。
血のりを使った撮影も、「こうやって作るんだ、面白いな」と、8歳の少年ならではの好奇心で楽しんでいたという。一方、どうすれば“怖いトシオくん”に見えるか、子どもながらに試行錯誤していた。
「トシオくんって、睨むシーンが多いんです。監督から『まばたきはしないで』と言われていて、当時は空気が乾燥している時期だったので、かなり辛かったですね(笑)。いかに奇妙に見えるか、横目にしたり、正面から見たり、角度を試しながら考えていた記憶があります」
そんな撮影の中でも、特に印象に残っているのが、撮影後のお風呂だった。トシオくんといえば、あの真っ白な顔。だが実際には顔だけではなく、全身を白く塗っていた。
「歌舞伎の白塗り化粧などを使っているんですけど、顔だけじゃなくて全身に塗っているので、落とすのに1時間くらいかかるんですよ。毎回、撮影後に衣装さんやメイクさんなど、大人4人がかりでクレンジングを塗って、お風呂に全身浸かって……を繰り返して落としていました」
撮影現場は基本的に“呪われた家”が舞台だったため、その家の風呂場や、ロケ先で用意されたホテルの風呂を借りて、毎回せっせと白塗りを落としていたという。
「今振り返ると、あれもすごく貴重な経験でしたね」
そして、子どもがほとんどいない撮影現場で、小林を温かく見守ってくれたのが、トシオくんの母親・伽椰子を演じた最所美咲だった。
「本当のお母さんみたいに、すごくよくしていただきました。当時、僕がゲーム実況にハマっていて、それについて現場で話を聞いてくれたりして。僕が一方的に話していたんですけど(笑)。今でも“伽椰子お母さん”とは年賀状のやりとりをしていますね」













